トランス状態

2020/1/18（土）13：00〜
「アルトゥロ・ウイの興隆」
観てきました。


ネタバレ含みますので
これからご覧になる方は
読まないことをお勧めします〜。







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舞台セットはとてもシンプル。
鮮やかな赤が印象的。

アルトゥロ・ウイは
真っ赤なスーツに身を包み
いつでも髪をテカテカに撫で付けている。

その姿は
チンピラのような、
まだまだ胡散臭い奴。
そんな感じ。

ソウルミュージックにシャウトする姿、
ステップを踏む姿は
様になってるし、
有り余るエネルギーを感じる。

舞台の後ろから、
虎視眈々と
機を狙う姿が不気味。

表に現れるアルトゥロ・ウイは
取り巻きに囲まれ
ソウルミュージックにノリノリで
ド派手に登場。
まるでライブ会場。
ステージ立つ
真っ赤に輝くスターそのもの！

サウンドに思わずこちらもノリノリになるし、
ウイの取り巻きも観客に手拍子を求める。
観客を煽る。

そこからウイの暗躍が始まる。
ソウルサウンドにシャウトしながら、
セクシーに踊りながら。

自分に不都合な人々を
簡単に消して行くウイ。
買収・焼き討ち・殺人・偽証

観客の私は
一度手拍子を始めたら、
条件反射のようにソウルサウンドが流れると
手拍子をしてしまう。

この場面で手拍子をしている自分に
疑問が湧いてくる。
でも、手拍子が止まらない。
周りの観客も手拍子をしてる。
ウイに向かって手を挙げる人も居る。

これは舞台である。
だから手拍子だって有り！
ウイの魅力には惹きつけられる！
怪しげな姿さえも魅力的だ。

でもーーーー！！
と、反応してしまう。

この物語はヒトラーの起こした事件と
密接に絡めてある。
その事を舞台上で一々説明する。
舞台の動きを止め注釈が入るのだ。

最初はこの演出に違和感を覚えた。
ここまでヒトラーをハッキリと意識させる必要が
あるだろうか？と。
そうでなければ、
もっと舞台上のウイの魅力に没頭できただろうし、
手拍子も手を挙げてウイ様オンステージに
ノリノリになれただろうに。
と思ったり。

しかし、
この演出こそ重要！

今世界各地で起きている不穏な事件は、
かつてのヒトラーの事件と類似していないだろうか？
提示されてるヒトラーの件だけじゃなく、
世界中で起きている事が、
どんどん重なってくる。

熱狂の中で流されるのではなく、
一つ一つ止まって、
そのことを確認して行く。

それでも物語は恐ろしい方向へ流されて行く。

アルトゥロ・ウイの姿の後ろに
映し出されるナチスの鉤十字。
この重なりが恐ろしすぎる。


草なぎ剛が演じる事で、
当然のように魅力的なアルトゥロ・ウイ。
更に重なるヒトラーの影。

サウンドに乗せられ、
草なぎ剛のビジュアルに魅せられ、
気持ちは高ぶるのに、
脳内では物語を冷静に見ている。
なんだか客席で変な
トランス状態。


白井さんの演出の発想が
素晴らしいです。

客席に座っている観客が試されているような。
最初から観客もキャスティングされている。
そんな舞台。

鳥桃の勝手な感想です。
みなさんは
どんな気持ちであの席に座って、
どんな動きを取るのでしょうか？
そこも凄く気になるんです。



＞拍手コメントくださった方へ
お返事読んでみてね。

義援金は
台風や豪雨より災害に遭われた方々向け支援金 ↓
ななにー基金
東日本大震災復興支援財団
熊本・大分地震への義援金→日本赤十字
平成30年7月豪雨・北海道胆振東部地震義援金
→日本財団


＞富山の剛ファンさん
舞台が無事上演されるといいですね。
まだ今後の詳細が発表されていない
のでドキドキですが、観られること
を祈ってます！私たちも健康ツヨポン
の教えを守って健康で行きましょう！