サイテーの幅広さ

昨日「台風家族」を見てきました。

あぁ、
これが最後になるのかも・・

と思いながら、
じっくりと鑑賞。

何度見ても面白い。
何度見ても笑っちゃうし
泣けちゃうし。


別れを惜しんでいたら～

なんと！！
上映延長決定！

嬉しい～！
ありがとうございます。


「台風家族」について、
ちゃんとした（？?）感想を
書いておこうと思います。
ネタばれバリバリなので
これからご覧の方は
読まないことをお勧めです。






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「台風家族」は
まず、脚本がほんとに最高に好きです！

伏線の張り方と回収が見事！
ストーリー展開も、
予想の方向から
突如進路を変えてグイグイ進む。
見てるこちらの感情の振り幅も
グイグイ大きくなる。

遺産分与という議題での、
鈴木家式コミュニケーションのドタバタ。

傍から見ると
小鉄（草なぎ剛）のやり方はクズだしゲスだし（笑）。

でもそれは
小鉄が嫌ってる父親一鉄（藤竜也）の
不器用なコミュニケーション術を
兄弟の中で一番濃く受け継いでるが故。

父親一鉄を見てきた兄弟だから、
そのコミュニケーション法には慣れてるし、
10年ぶりとはいえ、小鉄が変わっていないのも
不思議はない。

しかし、
小鉄と妻美代子（尾野真千子）との間の
コミュニケーションは
全く違っているようだ。

傲慢そうに見える小鉄だけれど、
美代子に対しては決してそうではない。

実家に着いて直ぐに、
扇風機が動かないので
美代子に「工具を探してこい」と言う小鉄に対して、
「自分で探しなさいよ」とおっとり答える美代子。
そして、その言葉のままに
自分で探しに行く小鉄。
完全対等、または美代子が若干上
な気配。

それに、
今回の財産分与では
兄弟よりも多少多く遺産を分捕るという目的も、
小鉄と美代子の間では共有の意識。
二人は視線で会話しながら
兄弟に対して説得している。

事故での怪我のふりや無職だとか、
相当ゲスな手法も二人で共有しているという、
深いコミュニケーション。

多分これは
小鉄が美代子と結婚する事で
新たに生まれたコミュニケーション力なのかも。

それ程の共有力があるのなら、
美代子さんから
そんなゲスな方法は止めて、
きちんと「ユズキの留学資金として貸してほしい」
とか説明すべきじゃないか
そんな話が出そうなところではあるけど、

小鉄が兄弟に対して
そういった素直な態度を取ることができない。
ということも含めて
小鉄の事が「超好き！」だからこそ、
ここまでのゲス作戦に美代子も乗ってるのでしょう。

最初に見た時に、
この美代子の「超好き！」の場面で、
美代子の話し言葉に
凄い違和感があったんですよ。

ユズキに対して
小鉄の不器用な愛情表現を語る場面。
美代子の語尾に「～わ」と、
女性言葉が使われてて、
ユズキを「あなた」と呼ぶ。
そんな言葉使う？？って思ったんです。
が、
あのおっとりした性格。
ちょっと間の悪い
「そうめんゆでたんですけど」な感じと、
この女性言葉を聞いて、
美代子は相当なお嬢様育ちなのかも？
小鉄の俳優を目指す姿に惚れて、
親の猛反対を押し切って
駆け落ち同然で結婚した？
なんて想像したら、
この「超好き！」の場面が
更に更に泣けるんです。

そして
その良い話の間にも
雨に打たれながら
お賽銭箱の外に落ちてる１０円玉に
執着する小鉄（笑）。

４兄弟のすったもんだも
凄く好いんですよ。

次男と長女が仲良いかと思うと、
突然喧嘩になったり、
長女が末っ子を気遣ってるかと思うと
突如怒りに変わったり、
長男と末っ子が意気投合したりと、
兄弟同士の結びつきが
コロコロ変わるのも　ありそう。

殴りあったり、
部屋中箪笥ぶちまけたり、
包丁まで出てくるのに
ちゃんと喧嘩がいちいち収束してるのも、
何となく兄弟喧嘩感。
他人なら家から出てってお仕舞だけど、
家族兄弟は喧嘩の後も一緒にいるわけで、
一応収束する感じ。

長男のゲスっぷりに対して、
末っ子の甘えっぷりもなかなかですよね。
中村倫也のちょっと甘い声と話し方。
小鉄に末っ子の甘さを散々罵られた後
一言「頭痛い・・」って言うんですけど、
その言い方！動き！表情！
すっごい好き！(笑)

その後の包丁持った場外乱闘も、
コミカルで、
youtubeで見てる人たちのコメントが
劇場で見てるこちら側と被る。
「外の様子も見せろ！」とかね。
「ユズキタン逃げて！」がツボ（笑）。


シャッターに書かれてる
「全国のスズキにあやまれ！」とか
このyoutubeのコメントとか、
文字も映画の中で良い味を出してるし、

カメラの外側での
音だけの状況もまた良い味出してます。

音だけといえば、
一鉄が光子を連れて河原に佇むシーン。
一瞬子供たちの楽しい笑い声が蘇るんだけど、
その中にも
「兄ちゃんズルいよー」って声が入ってて、
子供の頃から小鉄はそうだったんだね（笑）。
子供たちとの楽しくて平和な日々を
思い出している一鉄の姿に切なくなる。

扇風機や　つかないテレビ、リモコン、
軽自動車、お布施、登志雄が持ってきたワイン、
運転免許証、写真、
早く帰りたい京介、
全てが繋がって、意味がある。

繰り返される
「感情の話をしてるんじゃない、
法律の話をしてるんだ」や
「残念だったな」も
全て小鉄に帰って来る（笑）。


強盗に行く前に、
「俳優鈴木小鉄」のビデオを見る
一徹の背中に泣かされる。

もう2度と見られない、
そんな覚悟があったのでしょう。
このシーンは切な過ぎる。


両親を探しに外へ飛び出すところから、
ちょっとまた雰囲気が変わり、

綺麗過ぎる骸骨とか、
流れて行く形とか
多少は「ん？」と思うものの、
そんな事より
彼らと一緒になって
「親父ー！お袋ー！」を追いかける。

あのシーンがスローモーション撮影じゃない
って事も驚き（笑）。

そして遂に！
親父＆お袋とスズキ一家は海へと辿り着く。

お袋が行った事のなかった海。
行きたいと言ってた海に
家族皆んなで。

ユズキの
「サイテー」の言葉と
月子さんのクスクス笑い。


鈴木家の
「サイテー」の物語。
そして
ここでも画面の外では
「美代子その金持って逃げろー！！」と叫ぶ
ゲスな小鉄が（笑）。

このサイテーの幅広さ。
最高です！


キノシネマ立川には小鉄の衣装と
サイン入りポスターも！

このマネキンは先日まで
「凪待ち」の慎吾くんの衣装が展示されてたので、
マネキンが大きいのか
ちょっとズボンが短くて・・（笑）




やっぱり
ちゃんとしてない感想だわ（笑）。


＞拍手コメントくださった方へ
お返事読んでみてね。

拍手とコメントとっても励みになってます〜。
義援金は↓
東日本大震災復興支援財団
熊本・大分地震への義援金→日本赤十字
平成30年7月豪雨・北海道胆振東部地震義援金
→日本財団

＞きょうこさん
感想というか、色々と感じた事を
書き出すと止まらなくなる〜（笑）
何度見ても新鮮に楽しめまる映画
ですよね。衣装が見られるのは嬉
しいですよね。次回は近くで〜！

＞ちびママさん
台風家族を台風直後に見ようとして
色々アクシデントもありましたが
私も楽しかったです（笑）。四人
兄弟なんですね？兄弟あるあるも
より一層楽しめそうですね〜！