オートクチュール映画

先週金曜日から公開が始まった
『クソ野郎と美しき世界』

観てきましたよ！


最高のクリエイター達が、
最高の俳優陣とスタッフと手を取り合って、

最高の実験的映画を創る。

三つの別々のストーリーが
最後に一つに繋がってゆく。

それぞれあまりにもストーリーが
別の方向へ向かっているので、

一体どうなるの？
いや、これ繋がるとは思えないんですけど。

と、半信半疑（笑）。

しかし！

こんなにも劇的に、
最後の最後に！！！


最初に提示されたという
土台となるシノプシスが、
まずスゴイんですよね。

そこからそれぞれのストーリーを考え出した監督たち、
天才！！

全てが
主演する彼らの為に書き下ろされた
オリジナル脚本。

どの脚本も、
それぞれにぴったり、
と言うか、

彼ら以外が演じるのは無理。
ぴったりフィットの
オートクチュール映画！

なんて贅沢な映画！

「ピアニストを撃つな！」の
ゴロー役稲垣吾郎。

「愛してる！」の台詞が
これほど似合う日本人俳優は居な〜い！

「愛してる」って台詞は
他の誰が言っても、
中身の無い
スッカスカな感じがするんですが、
稲垣吾郎の「愛してる」には、
温かな愛が詰まってる。
そんな気がするんです！！（力説）

佇まいの美しさの中に、
微かなコミカルさを内包し、

暴力的シーンを中和する。

今回は
指の美しいピアニストを演じてます。
「女みたいな指だな」と大門は言ってますが、
それはちょっと違う？
どちらかというと、
男性的な指。
でもそれが、美しいんですよ〜。
ゴロウさんの指、好きです！


「慎吾ちゃんと歌喰いの巻」は、
苦しい程香取慎吾のまま。

尾乃崎紀世彦が
歌を奪われた苦しさのあまり
取ろうとする行動は、
コミカルに描かれていても、
香取慎吾の苦しみに繋がり、辛い。

歌喰いのウンコを
紀世さんに届け再び歌を取り戻すシーンは、
現実の
星野源とのエピソードを連想してしまいました。

歌喰いという
不思議な設定の少女とのやりとりも、
「一緒に寝る」という行為も、
性的な意味を全く感じさせすに、
違和感なくすんなり受け取れるのは、
香取慎吾が歌喰い以上に
おとぎ話の住人のようだからかもしれない。
そう思うのです。


「光へ、航る」の
草なぎ剛は、
やはりあの人を感じずにはいられない。
翼彦一。
ただし、彦一よりも
かなりクソ野郎度が高い（笑）。


シノプシスの段階では
オサムは任侠設定ではなく、
普通の人だったらしいけど、
それだと、ストーリー的に美しい話に
偏り過ぎてしまいそうで、
今回の任侠設定の方が、
ドラマチック傾向に歯止めが
掛かって良かったんじゃないかな。

最初のショッキングなシーンから、
漫才のような遣り取りも、
お互いを思いやるような姿も、
振り幅の広い（元？）夫婦。

草なぎ剛のクソ野郎っぷりが
最高にハマってて、

映画のエンディングに
繊細な声で歌ってる人と同じとは思えない（笑）。

オサムがあの組に所属してたって事は、
その頃一体どんな服を着てたんだろうか？
それもちょっと気になる（笑）。


「新しい詩」

この３つのストーリーを結ぶのが、
ミュージカル調と聞いて、
ちょっと恐れてたんですが（笑）

そんな恐れは全く不要。

ピアノ曲にのって流れる
稲垣吾郎のソフトな歌声。
香取慎吾の
伸びやかな歌声を聴ける幸せ。

それぞれのストーリーの種明かしと、
徐々に近づくそれぞれのストーリー。

偶然が作る
ほんの一点の交わり。

よくぞ３人を結びつけてくれました！
と、感謝の気持ちが湧いてくる（笑）。


エンドロールで流れる
稲垣吾郎と草なぎ剛の曲も、
じっくりと聞き入ってしまう。

児玉監督が舞台挨拶で、
この曲を映像化したいと語っていたので、

それも是非！！お待ちしてます。


「クソ野郎と美しき世界」
このクソ愛しい不思議な
新しい映画を、
色んな人に観て欲しい〜！


相変わらず
とりとめのない感想〜（笑）。

＞拍手コメントくださった方へ
お返事読んでみてね。
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＞しみちゃんさん
お久しぶりです～。不思議な映画
でしたよね。色んな所にメッセージ
が潜んでいそうで、どれ位そのメッ
セージが受け取れてるのか、ちょっ
と心配（笑）。バリーターク観たい！

＞くらさん
舞台挨拶中継は巨大なスクリーンに
映し出される彼らに見惚れてました。
太田監督の勝手な行動を制御する剛
くんが大人に見えましたよ（笑）。
監督・演者の信頼関係がいい感じ！

＞ママキャッツアイさん
ついつい熱く語ってしまう私（笑）。
実物はそんなに熱くないタイプ（？）
この映画は色々な所に影響を与えて
るんじゃないかなと思います。次の
映画が作りやすくなってるといいな！